【株式会社日刊スポーツ新聞社】大手ECモールに10年以上出店後、自社EC開設をした企業の本音。自社EC開設によるメリットとは?

日刊スポーツショッピング事例紹介
【お話を伺った方】 株式会社日刊スポーツ新聞社 新聞統括本部 即売部 清田聡様 【取材】 合同会社Progress Liberty 代表 中塚祐太郎
EXECUTIVE SUMMARY

株式会社日刊スポーツ新聞社は、楽天市場にて楽天モールを出店して新聞のバックナンバー販売を10年以上していましたが、お客様は一定数以上あるのに儲からないビジネスモデルに苦しんでいました。

清田聡様が3年前に新聞統括本部 即売部へ異動後を皮切りに、粗利益改善を目標に自社EC「日刊スポーツショッピング」の開設に2022年4月に踏み切りました。

合同会社プログレスリバティが分析した結果、楽天モールへの流入は日刊スポーツ新聞社SNSからの流入が9割を占めることが発覚。

サイトのUI/UX、デザイン等を両社で協議しながら僅か1ヶ月で自社EC実装・開設することで、楽天モール販売時と比較して利益率を約20%改善でき、1年間かけて商品を追加していきました。今年の4月には楽天モールから自社EC「日刊スポーツショッピング」に全面移行が完了。売上目標6千万円を目指せる規模まで急成長しています。

自社ECを開設することは、顧客とのリレーション構築にも繋がります。

国内最大の流通総額を誇る、楽天が運営するECモール「楽天市場」。

「ECモール」とは、数多くのネットショップが一つのECサイト上に出店・出品する形態のことをいいます。その中でも利用者数が非常に多く、EC市場シェア率が圧倒的に高い「楽天市場」を利用した『楽天モール』に出店することはメリットも多いです。

「楽天市場」は定期開催のイベントやキャンペーンも豊富にあるため、集客方法が多いということが最大のメリットと言えるでしょうー

日刊スポーツショッピング事例紹介挿入

プログレスリバティ 中塚 日刊スポーツ新聞社で過去10年以上取り組まれていた貴社の楽天モールについて、改めてご紹介いただけますか。

清田様 

日刊スポーツ新聞社では10年以上、楽天モールで主に新聞を販売しておりました。

楽天モールは集客力が高いというメリットもありますが、弊社の場合は粗利が少ないビジネスモデルだったので、私が赴任する前から社内ではやめようという声があがっていました。

日刊スポーツ新聞社の読者は多いので一定数は売れてはいたのに、うまみの少ないビジネスモデルだった理由は2つあります。粗利の問題と送付作業の手間の問題です。

まず新聞の価格は安いので、商品の価格より送料が高かったのです。例えば一部の新聞160円を郵送するのに、安くても190円以上の送料がかかります。

そして手数料が、商品と送料の双方に20%程かかります。

弊社はお客様に送料を負担いただいておりましたが、送料に20%程かかる手数料分は自社負担です。

そのため実質の手数料は送料含めた合計金額の4割程になるので、儲かる仕組みではないわけです。

もう一つは「手間の問題」です。新聞を発送するための封入から送付作業を全て弊社(受注側)でやらなければならず、この手間、つまり人件費を考えると「本当に儲かっているのかなぁ?」という議論になることが多くありました。

儲からないなら変えればいい。自社EC開設に踏み切った背景とは。

プログレスリバティ 中塚 楽天モールを長年継続されていたなか、清田様が3年前に即売部に異動されて自社ECの開設に至ったと聞いております。

当時を振り返って、自社ECを開設した理由を教えていただけますか?

清田様 

私の性格もあるのですが、赴任する前から、儲からないなら変えればいいと信じていました。これだけお客様がいるのにやめるのは絶対に勿体ない。なので、社内の一部にあった「廃止論」には抵抗しました。弊社の課題は粗利率の改善だったのです。その問題点を改善できるのが、自社EC開設だったのです。

そんな時にプログレスリバティ社に出会って状況をお話したところ、弊社の楽天モールはお客様の流入経路が自社SNSから9割だということがわかりました。そのため自社ECに切り替えてもお客様の数は減らないと思い、自社ECの開設に踏み切りました。

プログレスリバティ 中塚 楽天モールの最大のメリットは集客しなくても、見てもらえる可能性があるということです。ただ日刊スポーツ新聞社には元々のファンが多い、すなわち集客力があったので、自社ECに切り替えないと手数料が勿体無いと感じました。目的の粗利益改善がどうでしたか?

清田様 

お陰様で利益改善約20%を達成できました。WEB制作や事業開発を手掛けるプログレスリバティ社とご一緒したので、自社ECを開設するのも一ヶ月で完成して早かったです。今年の4月で開設して僅か1年ですが、楽天モールから自社ECに完全移行しました。売上目標年間6千万を目指せる規模になっています。

プログレスリバティ 中塚 使い勝手はいかがですか?

清田様 

簡単です。誰でも慣れたら使いこなせると思います。50歳代中盤の私ですら、最低限の操作であれば、マニュアルを読まずにできました。

自社ECを運営しているなかで起きた嬉しかった経験。

日刊スポーツショッピング事例紹介挿入

清田様 

各スポーツ新聞社が翌日の朝刊で一面に写真を掲載するような某有名選手の大会があった日のことです。

その選手の事務所からはモール型ECでのバックナンバー販売はNGの通達が出されました。ただ独自サイトでの販売は許可されていました。その時は、自社ECの強みを感じることができました。

そのほか制約が少ないため、商品を送る際に日刊スポーツのイベントやキャンペーンの案内チラシを同封することができるのも大きなメリットです。

プログレスリバティ 中塚 嬉しいです!そのようなケースはD2C業界でもあると聞きます。

社内でも協力的な社員が増えて、新企画がうまれていく

プログレスリバティ 中塚 日刊スポーツ新聞社内での自社ECの評判はどうですか?

清田様 

自社EC開設に至った背景や粗利益改善した結果を話すと、協力的な社員が増えました。

それまでは、バックナンバー販売に対して誤解していたり、懐疑的な社員もいましたが、課題だった利益率を改善できた事例の説明を丁寧に繰り返すことで「日刊スポーツショッピング」を応援してくれる社員が増えました。

中には新聞以外の新しい物販や企画を考えてくれる者も出始めています。

商品価格が安い・手数料の負担を感じている、自社ファンがいる企業に勧めたい

-プログレスリバティ 中塚 どういう方や企業様に自社EC開設をおすすめしたいですか?

清田様 

商品の価格が安い、また送料にも手数料がかかることを負担に思っている方は、自社EC開設を考えていいと思います。

また発信や集客力がある場合や、力をいれる場合も自社ECは良いと思いました。

競争がないのも自社ECの良いところです。独自商品やブランドを持っているのであれば、その商品を買い求めるために、自社ECにきてもらえるわけですからブランディングにも繋がります。

弊社としては、ひとまず第1フェーズが終了した段階です。まだまだやりたいことがたくさんあります。売上目標も、もう1桁、2桁上を目指しています。

新聞へのニーズも昔とは大きく変化しています。その変化に売り方もアジャストしていかなければいけないと考えています。ダウントレンドの産業と言われますが、弊社のEC自体の売上前年比は大きくプラスです。やり方次第では、まだまだ売れることを証明したいですね。

これからもプログレスリバティ様にサポートをいただきながら、「日刊スポーツショッピング」を会社の稼ぎ頭に成長させたいです。よろしくお願いします。

-プログレスリバティ 中塚 お話を伺わせていただき、ありがとうございました。

顧客とのリレーション構築に繋がる自社EC

自社にファンがついている/つくりたい企業は、ブランドを認知してもらうために自社EC展開はおすすめです。

手数料がかからない分、自社ECならお客様に安く売れます。

またモール型ECと違って規制が少なく自由なので、ファンとの関係性も築きやすくなります。

例えば、パンフレットの同梱などはモール型NG不可のケースもありますが、自社ECであれば自由にできます。ご検討されてみてはいかがでしょうか?

弊社はお気軽にご相談を承っております。

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