採用を強化したいのに何から始めればいいかわからない場合、最初にやるべきことは「求人媒体選び」でも「採用サイトのリニューアル」でもありません。
先に手をつけるべきは、
- 誰に来てほしいのか(採用ターゲット)
- その人が自社で働く理由は何か(求人の訴求)
- どこで出会い、どう応募してもらうか(接点と導線)
という「採用の設計」です。この記事では、採用強化の正しい優先順位を、順を追って解説します。
なぜ「何から始めればいいか」がわからなくなるのか
採用の相談で多いのは、次のような状態です。
- 求人媒体・採用サイト・SNS・紹介など、選択肢が多すぎて決められない
- 他社の成功事例を真似したが、自社では再現できなかった
- とりあえず求人を出してみたが、応募が来ずに止まっている
迷いの原因は情報不足ではなく、判断基準がないことにあります。自社の採用がどんな構造で成り立ち、いまどこで止まっているのかが見えていないと、施策の優先順位はつけられません。
採用強化でよくある間違い
間違い① いきなり求人媒体を増やす・変える
媒体は「求職者との接点」であり、応募するかどうかを決めるのは求人内容と会社の見え方です。設計を変えずに媒体だけ増やすと、同じ結果が複数の媒体で起きるだけで、コストと手間が増えていきます。詳しくは採用媒体に掲載しても応募が来ない理由で解説しています。
間違い② いきなり採用サイトを作る
採用サイトは、伝える中身(ターゲットと訴求)が決まっていて初めて機能します。設計前に作ると「きれいだが誰にも刺さらないサイト」になりがちです。この点は採用サイトを作ったのに応募が来ない理由で詳しく扱っています。
間違い③ 給与・条件を上げれば解決すると考える
条件の改善は有効ですが、順番が先ではありません。求職者は条件だけでなく「何をする仕事か」「誰と働くか」「将来どうなれるか」を見ています。伝え方が整っていない状態で条件だけ上げても、比較で選ばれる理由にはなりにくいのです。
採用強化の正しい優先順位
採用がうまくいく会社は、次の順番で採用活動を組み立てています。

STEP1 採用ターゲットを決める(誰に)
「どんな経験・志向の人に来てほしいのか」を具体的に言葉にします。活躍している社員に「入社の決め手」を聞くのが最短ルートです。ここが曖昧なままだと、求人票も媒体選びもすべてぼやけます。
STEP2 働く理由を言語化する(何を)
「他社ではなく自社で働く理由」を1文で言えるようにします。給与や休日だけでなく、仕事の裁量、身につく力、職場の雰囲気など、ターゲットにとっての価値を整理します。
STEP3 求人票・採用ページに反映する(どう伝えるか)
STEP2で整理した「働く理由」を、求人票の冒頭と採用ページの最初の画面に置きます。仕事内容の羅列ではなく、ターゲットが自分ごと化できる書き方に変えます。
STEP4 接点(媒体)を選ぶ
設計ができて初めて、媒体選びに意味が出ます。ターゲットがどこで仕事を探すかで選びましょう。媒体選びの考え方はIndeedと求人ボックスはどちらを使うべき?でも解説しています。
STEP5 応募導線と面接体験を整える
応募フォームの入力項目を減らす、応募への返信を早くする、面接で会社の魅力を伝える準備をする。応募後の体験が悪いと、せっかくの応募が選考途中で離脱します。
今すぐ確認したいチェックリスト
- 来てほしい人物像を、社内の誰でも同じように説明できるか
- 「他社ではなく自社で働く理由」を1文で言えるか
- その理由が求人票・採用ページの冒頭に書かれているか
- 応募から面接案内までのスピードと導線に問題はないか
- 入社した社員に「入社の決め手」を聞いたことがあるか
3つ以上「いいえ」がある場合は、媒体や施策より先に設計の見直しが必要な状態です。
実例:SES企業の採用強化
ITエンジニアのSES事業を行う企業では、採用を強化したいものの応募の獲得自体が課題でした。プロリバでは採用ターゲットの整理とあわせて、採用サイトの改善・応募導線の設計・採用媒体の活用支援を行い、応募の獲得から採用体制の強化につながりました。媒体を増やす前に「誰に・何を伝えるか」と受け皿を整える——この記事の優先順位どおりの進め方です。
よくある質問
- 採用予算が少ない場合は何から始めるべきですか?
-
お金のかからないSTEP1〜3(ターゲット設計と求人票の見直し)からで十分です。設計の見直しだけで応募の質が変わるケースは少なくありません。
- 採用サイトは必要ですか?
-
ターゲットと訴求が固まっているなら、有効な投資です。ただし採用サイト単体では応募は増えません。接点(媒体・検索)から採用サイト、応募導線までの全体設計とセットで考える必要があります。
- 応募は来るのに、欲しい人材が来ません
-
それはターゲット設計と求人の訴求がズレているサインです。応募は来るのに欲しい人材が来ない原因と改善方法で詳しく解説しています。
プロリバの考え方
プロリバでは、採用も集客と同じく「誰に・何を・どう伝えるか」の設計がすべての土台だと考えています。
媒体やサイトは「どう伝えるか」の手段にすぎません。手段から入ると、施策を変えるたびに振り出しに戻ります。設計から入ると、どの媒体を使っても訴求がぶれず、施策の効果検証もできるようになります。
ご相談をご検討の方へ
もし現在、
- 採用を強化したいが、何から手をつけるべきか決めきれない
- 求人を出しているが応募が集まらない
- 採用サイトや媒体への投資を検討している
という状況であれば、施策を決める前に、採用ターゲットと訴求の設計から一緒に整理することをおすすめします。
プロリバでは、採用ターゲット設計から求人設計、採用サイト・応募導線の改善まで含めて、成果につながる採用の仕組みづくりを支援しています。
まずはお気軽にご相談ください。
この記事の執筆・監修:中塚 祐太郎(合同会社Progress Liberty 代表)
東京理科大学卒。数学講師・教室運営を経て、株式会社葵(Z会グループ)執行役員COO、合同会社DMM.com COO室で新規事業開発・M&Aを担当。2021年に合同会社Progress Libertyを設立し、中小企業の事業設計・集客・採用を「誰に・何を・どう伝えるか」の設計から一貫支援。大手メディアのEC事業立ち上げ支援、スタートアップのイグジット支援などの実績。会社概要
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